「戦艦大和」銅壺
銅で出来たやや大きめの花瓶のような形状の壺です。
前後二箇所に浮き彫りで錨と桜が彫られているため、海軍のものと推測できます。
が、問題は表面に彫られた文字。
『戰艦大和 昭和十七年二月十七日 山本五十六』
とあります。果たしてこれは……。
全体像。高さは36cmくらい。重さは10kgくらいはあるでしょうか。結構重いです。
首の部分に3線。下膨れで大きな高台部分があります。
船舶用の内装品の特徴である安定感のある重量と形状です。
裏側にも同じデザイン。
一面は特にデザインはなし。そして問題の文字。元からのデザインではなく、出来上がった銅器に何か固い尖ったもので彫られたような感じ。旧字体で丁寧ですが、特徴的なものではありません。
500mlクラスのペットボトルと比較。文様の拡大。膨らんだ部分に、「鎖の巻かれた錨の上に、桜の花が咲いている枝」が彫られています。
桜と錨は旧海軍も、海上自衛隊でも、士官クラスの標章として使われています。
ただ、この壺の文様はシンボルデザイン化したものより、描かれた絵に近いデザインです。
文字の拡大部分。戦艦大和は昭和17年2月12日に連合艦隊旗艦になっていますが、日付的にはその直後。
日付についての説明はなし。また、山本五十六は昭和16年8月に聯合艦隊司令長官になっていますが、その肩書もありません。
簡素すぎるので変にも思えますが、逆に偽物とするならもっと付加価値を付けるためにそれらしい肩書や文言がつきそうなものという解釈もできます。
といって、これが戦艦大和や山本五十六に関連するものだったとしても、これだけではどういう経緯のどういう謂れがあるのか全くわかりません。不思議なものです。
仮にあるとすれば、大和の司令官室に置くため、製作者に依頼して作成し文言を彫らせたが、設置されなかったか、山本五十六戦死後に、大和から他の場所へ移された。といったところでしょうか。
真実は不明ですが、この銅壺自体は良く出来ております。
 
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